私たちは子供の頃、無意識に遊びのなかで、「ゆびきりげんまんうそついたら針千本のぉます」と意味がわかないまま、なんとなく使っていたひとが多いのではないだろうか。「ゆびきりげんまん」の指切りは、主として男女間でうそいつわりのない愛情の証として、小指を切って相手に贈ったりしたもので、遊女が自分の好きな男に対して行うことが多かった。つまり小指を切って真心を伝えたわけであるが、それほどのうそがないということで指切りというわけである。「げんまん」は「拳万」で、約束をやぶったときは拳固で万回たたくぞということを言っているのである。要するに「ゆびきりげんまん」というのは絶対にうそをつかない、という約束の言葉なのだ。IMG_1983